LIBRARY

わたしたちの視点

*

IDJJJ3 Creators! 小熊 千佳子 × 河津 敦

小熊 千佳子(おぐま ちかこ)
アートディレクター / グラフィックデザイナー
日本大学藝術絵画専攻卒業。MOVE Art Managementを経て2011年よりフリーランス。ブックデザイン、VI、ブランディング、パッケージ、CD、スペースディレクションなど幅広く手がける。Graphis Poster Annual 2018 プラチナ、Graphis Advertising Annual 2018 ゴールド、11th Macau Design Biennial Distinctive Award、第66回全国カレンダー展文部科学大臣賞など受賞、国内外展覧会多数。2011年〜2016年までリトルブックレーベルPRELIBRIを写真家一之瀬ちひろと共に主宰。また2017年よりリトルブックレーベル YOU ARE HEREを立ち上げ、国内外アートブックフェアなどへ出展など活動。
Webサイト:www.chikako-oguma.com
Little Book Label YOU ARE HERE:www.youarehere.jp

河津 敦(かわづ あつし)
プロデューサー
2011年、株式会社縁codeを設立。製版・印刷業の経験を経て、デザイン・出版を営む会社でエンターテインメント界のイベント・出版・製作に携わる。今はこれらの経験を活かし、企画・デザイン・装丁・アイテム提案・製作までをワンストップで、タレント事務所からグッズ製品を受注している。さらに、今秋より、マグネットのオリジナル製品を企画開発中で、世界に通用する商品力と販売網の確立を目指している。
Webサイト:http://encode.co.jp

— 小熊さんのWebサイトでいろいろなご実績を拝見いたしました。デザインの表現がとても多様で、小熊さん自身も楽しんでいるような実験的なデザインが多いなと感じました。小熊さんのデザインのキャリアについてお教えていただけますか?
小熊:もともと大学では油画を学んでいたのですが、デザイン科の授業を受講させてもらうなどしていました。卒業後はアミューズメント系の広告を扱う事務所に勤めた後、MOVE Art Managementでアートディレクターとして活動し、2011年に息子が1歳になることを期にフリーランスになりました。そもそも絵を描くことや、手でものを作ることから始まっているので、実験的なことや新しい技術を試してみることなど、常に挑戦していきたいと思っています。

小熊さんの実績 CASE GALLERY:Graphis Poster Annual 2018 プラチナ、Graphis Advertising Annual 2018 ゴールド

— 河津さんのWebサイトで幅広い活動を拝見いたしました。河津さんのこれまでのキャリアについて教えていただけますか?
河津:縁code設立から、様々な事業の立ち上げにチャレンジしてきました。多くの経験を重ねることで、製作の幅も広がりました。製作物は紙媒体にとどまらず、映像、WEB、アプリ、イベントなども手掛けてきました。
— 最近は主にどのようなお仕事をされていますか?
小熊:イベントなどのポスターや、ブックデザイン、店舗や保育園などのロゴ周りからオープニングツール一式などの立ち上げに伴うブランディング、空間におけるグラフィックのご提案など、お声かけいただいたことに全力で取り組んでいたら随分と幅広くなってきました。基本は印刷媒体に落とし込まれるグラフィックデザインですが、形を作るというよりは、ご依頼いただいた方の活動やプロダクトなどの「らしさ」を引き出して伝えられるお手伝いができたらと思っています。また個人的な実験プロジェクトとしてリトルブックレーベルYOU ARE HEREを立ち上げ、印刷・加工・ブックデザインの実験や、コンテンツのグラフィックを製作しています。両輪で活動することで、個人のプロジェクトで試したことをお仕事で活用したりと、良い循環ができているように思います。また海外コンペや展示に積極的に関わることで新たな広がりが出てきました。
河津:エンターテインメント界でグッズの製作やパンフレット、ファンクラブ会報誌などの企画・製作に携わっています。また、非常に奥深いマグネットを使った商品開発にも取り組んでいます。

小熊さんの実績 使えるプログラム:NY TDC入選

— 今回はどのような作品作りをイメージされていますか?
小熊:ショウエイさんのUVインクジェットプリントの印刷特性を活かしたデザインを目指しました。デザイナーだけでは成し得ない、プリンティングディレクター深井さんのディレクションを経た、印刷の物質感を感じていただければと思います。
河津:小熊さんの作品コンセプトを実現するために、着脱が容易なマグネットを使用されるということでご協力させていただきました。これまでにない作品コンセプトを可能にするマグネットの魅力を、ぜひ体感していただければと思います。

小熊さんの実績 上:写真集「echo」:Macau Design Biennial Distinctive Award、第58回全国カタログ展 実行委員会奨励賞/下:YAH001:YOU ARE HERE刊

— ありがとうございます。UVインクジェットは何層にも重ねることができるので、印刷面の表情が豊かですよね。またマグネットがどのように使われるのか非常に楽しみです。
小熊:そうですね。ぜひ実物を見て感じていただきたいです。
河津:印刷での表現の豊かさはもちろんですが、それがマグネットによって表情をさらに変化させることができるところもご覧いただきたいです。

一覧へ戻る