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わたしたちの視点

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[PIM]小柳祐介「紙とインクジェット学会」

小柳祐介(こやなぎ ゆうすけ)
アートディレクター
1982年、東京生まれ。東京藝術大学大学院デザイン専攻修了。Dentsu lab Tokyo所属。企業のブランディング、CI、グラフィック、パッケージなどのデザイン、プロジェクトの企画などを手掛ける。
Webサイト:https://www.koyanagi.work/

— 最近は主にどのようなお仕事をされていますか?
小柳:街づくりゲームのシムシティと宮崎県小林市が手を組み、実際の課を設置した「小林市シムシティ課」の立ち上げや、戦術スポーツであるラグビー本来の魅力を伝えるために日本×南アフリカ戦の伝説の240秒をテクノロジーを駆使して1秒ずつ240枚ポスターにした「240 Posters of Rugby Strategy」などが最近の仕事です。長く続けさせていただいているお仕事でいうと物流のTOYOTA L&Fさんの年間ブランディングを担当させていただいています。


「小林市シムシティ課」


「240 Posters of Rugby Strategy」


「TOYOTA L&F」ブランディング

— PAPER&INKJET MANIAというグループ名は、どのようにして生まれたのですか?
小柳:定期的に3人で集まってああでもない、こうでもないと紙とインクジェットのことを真面目に話しているうちに、学会っぽいなぁと思い、「紙とインクジェット学会」という括りで活動するのはどうかなと思ってお二人に相談しました。学会だと固すぎるし、もっと部活動感を入れたらという話になり、せりさんが考えて来てくれたネーミングです。
— UVインクジェットについてどのようなイメージを持たれていますか?
小柳:ほとんどの人が「インクジェット」というと家庭用プリンタを連想するように、僕も同じくあまりいいイメージではありませんでした。色の載りが浅く、滲むイメージです。
ただ、UVインクジェットを使わせていただいて印象がガラッと変わりました。
どんな形にも印刷できる、白インクで盛れる。今までそんなことできるとも思っていなかったんで常識がガラッと変わりました。オフセット印刷やシルク印刷とも全く違う特性を持った新しい可能性を持った印刷表現技術だと思います。
— 紙の良い所はどこですか?
小柳:デジタルにない、手触りと匂いだと思います。触る、嗅ぐ。それだけで思い出したりすることがあるように媒体として文字情報以外にも記憶できる量が圧倒的に多いと思います。
未だに画用紙触ると浪人していた頃の記憶が蘇ります笑
— 展示会の注目ポイントは?
小柳:「差分」です。同じ条件でもこれだけ3人で差が出るんだなと、自分たちでも感心していました。その差分で紙とインクジェットの可能性の幅の広さを感じていただければと思います。
— 制作しながらも「差分」を楽しませて頂きました。どんな展示になるか楽しみにしています。
小柳:よろしくお願いします。

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